執筆:北摂住まいガイド編集部/中古マンション担当ライター
中古マンションの購入経験があるライターが、自身の経験をもとに、購入までの流れや必要な準備、物件選びの注意点などを解説しています。
監修・編集:みやのぶ
北摂住まいガイド運営者。記事内容を確認し、自治体や公的機関、金融機関などの公式情報をもとに、掲載情報の正確性を確認しています。
中古マンションの購入を検討し始めたものの、何から確認すればいいのか分からないと悩んでいませんか。
高い買い物になるため、絶対に失敗したくないと思うのは当然のことかと思います。 物件価格の安さや、内装のきれいさといった表面的な部分だけで選んでしまうと、購入後に思わぬ後悔をしてしまうケースも少なくありません。
私は2020年に、築5年の中古マンションを購入し、現在は夫婦と子ども2人の家族4人で暮らしています。
マイホーム探しを始めた当初は右も左も分からず、毎週末のように不動産会社へ足を運んでは、膨大な情報に振り回されて疲弊してしまう時期もありました。
この記事では、私が実際に物件探しから購入、そして入居後に経験したリアルな失敗や成功体験を交えながら、中古マンション選びで確認すべき9つのポイントを詳しく解説します。
これからマイホームを探す方が、物件を選ぶ際に何を基準に考え、どのような点に注意すればよいのか、全体像を把握するための参考になれば幸いです。
経験者だからこそお伝えできるリアルな視点を盛り込んでいますので、ぜひ最後までお読みください。
【この記事で分かること】
中古マンションを購入する際に、事前に確認しておきたいポイントを購入経験者の実体験を交えて紹介します。
✔ 中古マンション選びで重視したい9つの確認ポイント
✔ 希望条件の優先順位や立地・周辺環境のチェック方法
✔ 管理状態や修繕積立金、駐車場など購入前の注意点
✔ 複数物件の比較や価格交渉で後悔しないためのコツ
中古マンション選びで確認すべき9つのポイント
中古マンションを選ぶ際は、一つの条件に固執せず、さまざまな条件を総合的に確認することが重要だと言えます。 ここでは、物件探しで失敗しないために必ずチェックしておきたい9つのポイントを順番に紹介します。

【おすすめポイント9つ】※クリックした項目へ遷移できます。
1.希望条件に優先順位をつける
2.立地や周辺環境を自分の足と目で確認する
3. 築年数と設備のバランスを確認する
4. 見えない部分だからこそ管理状態を徹底的に確認する
5. 現在と将来を見据えた間取りや専有面積を確認する
6. 室内の状態とリフォームの必要性を確認する
7. 毎月の固定費となる管理費や修繕積立金を確認する
8. 将来的な資産価値や住み替えのしやすさも考慮する
1. 希望条件に優先順位をつける
中古マンションを購入する際、まずはご家族で希望条件の優先順位をしっかりと話し合うことが大切だと言えます。
立地、広さ、価格、築年数など、すべての希望を完璧に満たす100点満点の物件を見つけるのは、現実的には非常に困難かもしれません。 そのため、絶対に譲れない条件と、妥協してもよい条件をあらかじめ整理しておくことをおすすめします。
私の場合は、マイホーム探しの当初、庭付きの新築戸建てを夢見て検討していました。 しかし、子育て環境が良く治安も安心できる希望のエリアでは土地の価格が高く、予算内に収めようとすると駅からバスを利用するような遠い立地になってしまいます。
また、戸建てと変わらないほど価格が高騰していた新築マンションも検討しましたが、予算との折り合いがつかず選択肢から外すことになりました。 夫婦で何度も話し合った結果、最終的に中古マンションという選択にたどり着いています。
私たちが最も優先した条件は、毎日の電車通勤の負担を減らすための駅からの距離と、子どもの教育環境です。
駅から徒歩10分圏内という好立地と予算を守る代わりに、新築という条件は潔く妥協しました。 また、広さについても、将来子どもが巣立った後に夫婦2人で暮らすことを見据え、広すぎず狭すぎない76平方メートルの3LDKを選択しています。
このように、ご家族の中で絶対に譲れない条件の軸を決めておくことが大切です。 優先順位を明確にしたことで、購入から数年経った今でも満足できる、自分たちのライフスタイルに合った物件に出会えたと感じています。
2. 立地や周辺環境を自分の足と目で確認する
物件の周辺にスーパーや病院、学校や公園など、毎日の生活に必要な施設が揃っているかを確認することは非常に重要です。
また、国土交通省のハザードマップポータルサイトや自治体の防災マップなどを活用し、水害や土砂災害などのリスクを事前に調べておくと安心できるかと思います。
ハザードマップの色をどう判断するか迷った場合は、中古マンションの災害リスクの調べ方も参考にしてください。
周辺の災害情報に加え、共用設備への影響や災害後の暮らしを確認する手順をまとめています。
私が購入した物件は駅から徒歩10分で通勤にはとても便利なのですが、実は歩いてすぐ行ける距離にスーパーがない点が少し不便だと感じています。
車を出せばすぐに大型スーパーがあるものの、ちょっとした買い忘れがあった時や、子どもと散歩がてら買い物をしたい時に、気軽に行けるお店がないのは想定外でした。
現在はネットスーパーや食材宅配サービスを活用して工夫していますが、日常使いできるお店へのアクセスは事前によく確認することをおすすめします。
また、周辺環境については、昼間だけでなく夜や休日にも実際に足を運んでみるのがよいかもしれません。
昼間は静かでも夜になると街灯が少なくて暗かったり、休日は近くの道路が渋滞したりと、時間帯によって街の顔が変わることもあるからです。
とくに子育て世代の方は、通学路の安全性や交通量などもご自身の目でチェックしておくと安心です。
駅までの道のりや買い物施設、時間帯による街の雰囲気など、現地で確認したい項目は、中古マンションの立地・周辺環境の選び方で詳しく紹介しています。

3. 築年数と設備のバランスを確認する
築年数は、物件の価格だけでなく建物の構造や設備の古さ、そして今後の修繕計画にも大きく関わってくるポイントです。
築年数が古い物件は比較的価格を抑えられますが、その分、入居前に大規模なリフォーム費用がかかったり、断熱性や防音性が現在の基準より低かったりするケースも考えられます。
私が購入した物件は築5年という浅い築年数だったため、キッチンやお風呂などの水回り設備も新しく、クリーニングを入れるだけでそのまま住むことができました。
築浅物件は新築時の価格から少し値段が落ち着いている一方で、設備は最新のものに近い状態が保たれているため、コストパフォーマンスが良い選択になるかもしれません。
一方で、築20年以上の物件を購入して、自分好みにフルリノベーションをするという選択肢も人気があります。 どちらが良いかはご自身の予算やこだわりによって異なりますが、築年数を見る際は、旧耐震基準か新耐震基準かという点も必ず確認するようにしてください。
1981年6月以降の建築確認である新耐震基準を満たしている物件の方が、万が一の地震の際のリスクを減らすことができ、住宅ローン控除などの税制優遇も受けやすくなる傾向があります。
築年数を見る際は、新耐震基準か旧耐震基準かも確認しましょう。完成年月だけでは判断できないため、建築確認日や関連資料を確かめることが大切です。
確認に使う書類や耐震診断・補強履歴のチェック方法は、旧耐震・新耐震の違いと中古マンションの耐震性チェック方法で詳しく紹介しています。
また、フルリノベーションを前提に物件を選ぶ場合は、購入申し込み前から施工会社への相談を進めておきたいところです。
購入と工事の準備を並行する手順は、中古マンション購入時のリフォーム・リノベーションの流れで解説しています
4. 見えない部分だからこそ管理状態を徹底的に確認する
マンションは管理を買えと言われるほど、管理状態の良し悪しは将来の住み心地や資産価値に直結すると言われています。
エントランスやゴミ捨て場、駐輪場といった共用部分の清掃が行き届いているか、掲示板に古いお知らせが貼られたままになっていないかなどを、内見時にしっかりとチェックしてみてください。
また、長期修繕計画がしっかり立てられており、計画通りに修繕積立金が集まっているかどうかも、不動産会社を通じて確認しておくことをおすすめします。
実は私が入居した後、特定の入居者からの過度なクレームが原因で、マンションの管理会社が撤退してしまい、別の管理会社へ変更になるという想定外のトラブルがありました。 住人の人間関係や管理組合の内情は、外から見ただけではなかなか分からない部分も多いのが現実です。
しかし、事前に管理組合の総会議事録を見せてもらうことで、現在マンション内でどのような問題が話し合われているのか、トラブルが起きていないかといった雰囲気をある程度掴むことができます。
購入後に後悔しないためにも、不動産会社の担当者に依頼して、過去数年分の議事録や重要事項調査報告書を取り寄せてもらうと安心かと思います。
取り寄せた資料の役割や読み方を整理したい方は、中古マンションの契約前に確認したい書類をご覧ください。
重要事項説明書と管理に係る重要事項調査報告書の違い、それぞれで確認したい項目を解説しています。
共用部分の様子や管理組合の運営、修繕計画など、管理の良し悪しを判断するためのチェックポイントは、中古マンションの管理状態を確認する方法で詳しく紹介しています。
建物の管理状態に加え、購入後の暮らしに関わるルールも確認しましょう。
ペットの飼育やリフォーム、駐車場などの注意点は、中古マンションの管理規約・使用細則の確認ポイントも確認しておきましょう。
5. 現在と将来を見据えた間取りや専有面積を確認する
家族構成やライフスタイルに合わせて、適切な間取りと広さを選ぶことも大切なポイントです。
現在の状況だけでなく、将来子どもが成長して個室が必要になったときや、反対に子どもが独立して家を出た後のことも見据えて検討するとよいでしょう。
我が家は現在、夫婦と子ども2人の4人家族ですが、物件探しの際は将来子どもが巣立った後の生活もリアルに想像してみました。 子どもが家を出た後、あまりに広すぎる家は掃除や維持が大変になり、部屋を持て余してしまうかもしれません。
その結果、4人で暮らすには少しコンパクトかもしれませんが、広すぎず狭すぎない76平方メートルの3LDKを選択しました。 現在はリビング横の部屋を子どもの遊び場として使い、成長に合わせて間取りの使い方を工夫していく予定です。
また、専有面積を見る際は、単純な広さだけでなく収納の多さや、柱の出っ張りがないかも確認することをおすすめします。
同じ面積でも、収納が充実していたり、家具の配置がしやすいスッキリとした形のお部屋の方が、実際には広く快適に暮らせるケースが多いからです。
家具を置いたときの動きやすさなど、実際の暮らしを想像しながら確認したい項目は、中古マンションの内見チェックポイントで紹介しています。

6. 室内の状態とリフォームの必要性を確認する
内見時には、水回りや壁、床の状態をよく確認し、購入後にどの程度のリフォームが必要になるかを見極める必要があります。
中古マンションの場合、売主様がまだ居住中の状態で内覧に訪れるケースも少なくありません。 家具や家電が置かれているため、部屋の実際の広さをイメージしにくかったり、クローゼットの中や家具の裏側など、細部まで確認できなかったりすることがあります。
私も居住中の物件を内覧させていただいた一人です。 遠慮してしまい隅々まで見ることができず、入居してから壁の傷や床のへこみなどにいくつか気づくことになりました。 しかし、小さな子どもがいれば生活していく上でどうしても傷はついてしまうため、今となっては気にならない程度の誤差の範囲だったと感じています。
居住中物件の内見で最も価値があるのは、売主様に直接お話を伺えることかもしれません。 周辺の生活環境や、上下左右の住人の様子、日当たりや風通しの実感など、住んでいる人ならではの生の声を聞けるのは大きなメリットです。 失礼のない範囲で、手放す理由や住み心地について質問してみることをおすすめします。
室内のきれいさだけでなく、断熱性や換気、結露なども住み心地に関わります。
窓や換気設備など、購入前に見ておきたい項目は、中古マンションの住宅性能の確認方法もご覧ください。
また、売却理由とあわせて、物件に告知事項がないかも確認しておきましょう。
告知事項に含まれる内容や確認の進め方は、中古マンションの告知事項と購入前の確認方法で詳しく解説しています。
7. 毎月の固定費となる管理費や修繕積立金を確認する
毎月の住居費には、住宅ローンの返済だけでなく、マンション全体を維持するための管理費と修繕積立金が含まれます。 物件価格が予算内に収まっていても、これらの維持費が高いと毎月の家計への負担が大きくなってしまうため注意が必要です。
とくに修繕積立金は、数年ごとに段階的に値上げされる段階増額方式を採用しているマンションが多いため、将来いくらまで上がる計画になっているのかを事前に確認しておくと安心です。
また、車をお持ちの方は、マンション内の駐車場の空き状況や料金、そしてサイズ制限も絶対に忘れてはいけない確認ポイントです。 お恥ずかしい話ですが、私はマンションに設置されている機械式駐車場の高さ制限と重量制限をしっかり確認しないまま購入を進めてしまいました。
その結果、当時乗っていたお気に入りのSUV車が入らないことが入居直前に判明したのです。 近隣の月極駐車場も空きがなく、泣く泣く愛用していた車を手放して背の低いコンパクトカーに買い替えることになり、大きな後悔と痛い出費となりました。
お持ちの車、あるいは将来買いたい車のサイズが入るかどうかは、契約前に必ず実測値と照らし合わせて確認するようにしてください。一般的には機械式駐車場の高さは1550㎜程度のようです。
購入後の維持費も含めて無理のない予算を考えたい方は、中古マンションの購入予算の決め方をご覧ください。
頭金や諸費用、入居後の支出を踏まえた予算の考え方を、購入経験者の実例とともに紹介しています。

8. 将来的な資産価値や住み替えのしやすさも考慮する
一生この家に住むつもりと決意して購入したとしても、人生には何が起こるか分かりません。 突然の転勤や、親の介護、家族構成の変化など、予期せぬ事情でマンションを手放さなければならない可能性もゼロではないかと思います。
そのため、将来的に売却したり、賃貸に出したりしやすい資産価値を維持しやすい物件かどうかも、心の片隅に置いて考慮しておくことをおすすめします。
資産価値を維持しやすい物件の代表的な条件は、やはり駅からの近さや周辺環境の利便性、そして管理状態の良さです。
私が購入した物件は駅から徒歩10分圏内で、学区の評判も良いエリアだったためか、入居後もこのマンションを買いたいお客様がいますといった不動産会社のチラシが頻繁にポストに入ります。
提示されている参考価格は購入時の価格を400万円程上回っていることも多く、いざという時に売りやすいという事実は、日々の暮らしの中で大きな安心感につながっています。
将来の売却しやすさを考える際は、物件の条件・管理状態・エリアの需要をあわせて見ることが大切です。
この3つの視点は、中古マンションの資産価値を左右するポイントで詳しく解説しています。
9. 焦らず複数の物件を比較して検討する
マイホーム探しをしていると、運命を感じるような素敵な物件に出会うことがあるかもしれません。 しかし、最初から1件だけに絞って決めてしまうのではなく、必ず複数の物件を内覧して比較検討することが大切だと言えます。
いくつかの物件を比較することで、相場感が身につくだけでなく、自分たち家族が生活において何を一番重視しているのかがより明確になっていくからです。
私も実際に、半年ほどの期間をかけて6件の中古マンションを内覧しました。 それぞれの物件のメリットとデメリットを比較表にまとめ、夫婦で何度も話し合いを重ねています。 また、最終的に購入を決めた物件は、売り出しから数ヶ月が経過しており少し長く売れ残っている状態でした。
そこで、担当の不動産会社の方と相談し、この価格まで下げていただければすぐにローンの事前審査を通し確実に購入しますという真剣な意思と根拠を添えて価格交渉に挑みました。
結果として、当初の売り出し価格の3400万円から100万円の値引きをしていただくことに成功しています。 複数の物件を見て比較検討し、地域の相場を正しく理解していたからこそ、無謀ではない適切なラインでの交渉ができたのだと感じています。
複数の物件を比べるときは、広さや築年数などの違いも整理しましょう。
価格の比較方法や平米単価の計算は、中古マンションの相場・適正価格の調べ方で解説しています。
また、物件の比較や条件交渉を進めるうえでは、相談する不動産会社や担当者の対応も大切です。
比較するときの判断基準や注意点は、中古マンション購入時の不動産会社・担当者の選び方で紹介しています。
まとめ:総合的な判断と優先順位の整理で後悔のない物件選びを

中古マンションを選ぶ際は、物件価格の安さや室内のきれいさといった目に見えやすい部分だけで判断しないことが重要です。 毎日の暮らしを支える立地や周辺環境、見えない部分の管理状態、そして将来の資産価値など、今回ご紹介したさまざまな条件を総合的に確認して判断することをおすすめします。
まずはご家族で希望条件の優先順位をしっかりと整理し、絶対に譲れない軸を持つことから始めてみてください。 その上で、複数の物件を比較しながら、自分たちのライフスタイルに最も合うマンションを探していくのが失敗しないコツだと言えます。
マイホームの購入は人生で最も大きな買い物の一つであり、不安や迷いが生じるのは当然のことです。
しかし、しっかりと情報収集を行い、一つひとつのポイントを丁寧に確認していけば、必ず納得のいく物件に出会えるはずです。 これから中古マンションを探す皆さまが、ご家族で笑顔で暮らせる素晴らしいマイホームに出会えることを心より応援しています。
物件選びのポイントを押さえたら、購入手続きの全体像も確認しておきましょう。
物件探しから購入申し込み、売買契約、引き渡しまでの手順は、中古マンション購入までの流れで解説しています。
北摂エリアで中古マンションを探している方へ
中古マンションの購入では、物件そのものだけでなく、周辺の住環境や交通アクセス、買い物環境なども重要な検討ポイントです。
北摂エリアで住まいを探している方は、各市や駅周辺の特徴も参考にしてみてください。


