中古マンションの購入予算はどう決める?頭金・諸費用の目安と実際にかかった金額

中古マンションの購入予算

執筆:北摂住まいガイド編集部/中古マンション担当ライター
中古マンションの購入経験があるライターが、自身の経験をもとに、購入までの流れや必要な準備、物件選びの注意点などを解説しています。

監修・編集:みやのぶ
北摂住まいガイド運営者。記事内容を確認し、自治体や公的機関、金融機関などの公式情報をもとに、掲載情報の正確性を確認しています。

中古マンションの購入を考え始めると、まず気になるのが「いくらまでなら買えるのか」ではないでしょうか。
物件探しでは価格に目が行きがちですが、実際には物件価格以外にもさまざまなお金がかかります。

筆者は令和5年(2023年)に築40年近い中古マンションを購入し、リノベーションをして暮らしています。
この記事では、売買契約書や住宅ローンの書類に残っている実際の金額をもとに、購入予算の考え方を解説します。

【この記事で分かること】
この記事では、筆者が実際に中古マンションを購入した際の金額も交えながら、無理のない購入予算を決めるために押さえておきたいポイントを解説します。

✓ 物件価格のほかに何がいくらかかるのか(筆者の実額つき)
✓ 頭金は必要なのか、入れる場合と入れない場合で何が変わるのか
✓ 購入後の毎月の支出まで含めて、予算をどう逆算するのか

目次

中古マンションの購入には何がいくらかかる?

中古マンションの購入に必要なお金は、「物件価格+諸費用」が基本です。
リフォームやリノベーションをする場合は、その工事費用も加わります。

①物件価格:売買契約書に記載される売買代金
②諸費用:仲介手数料、登記費用、住宅ローンの手数料、火災保険料、税金など
③リフォーム費用:購入後に内装や設備を改修する場合の工事費
④入居後の費用:住宅ローンの返済、管理費、修繕積立金、固定資産税など

筆者が実際に支払った金額

物件価格は2,600万円でしたが、借入額は購入分とリフォーム分を合わせて4,110万円になりました。
購入分の借入額が物件価格を上回っているのは、諸費用も借り入れに含めたためです。

売買契約書の特約にも、諸費用と内装工事代金を含めて融資を利用することが記載されていました。
物件価格だけを見ていると、実際に必要になるお金の大きさはつかみにくいことが分かります。

物件価格(売買代金):2,600万円
手付金(売買代金の一部に充当):130万円
仲介手数料:69万3,000円
登記関係費用(司法書士へ支払い):55万4,400円
住宅ローンの事務手数料:購入分60万5,000円、リフォーム分29万9,200円
住宅ローンの借入額:購入分2,750万円、リフォーム分1,360万円

購入予算はどう決める?


購入予算は、「いくら借りられるか」ではなく「毎月いくらなら無理なく返せるか」から考えるのがおすすめです。

「借りられる額」と「無理なく返せる額」は違います

住宅ローンの審査では、年収に対する年間返済額の割合(返済負担率)が一つの目安になります。
【フラット35】では、年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下という基準があります。
(出典:【フラット35】「ご利用条件」)

一方で、実際に中古マンションを購入した人の総返済負担率は、全国平均で19.7%、近畿圏では19.8%でした。
審査基準よりも、かなり低い水準で借りている人が多いことが分かります。
(出典:住宅金融支援機構「2025年度 フラット35利用者調査」)

審査基準は「ここまで借りてよい」ラインではなく、「これ以上は借りられない」ラインと考えておくと安心です。

毎月の返済額は、手取り収入から生活費と必要な貯蓄を差し引き、管理費や修繕積立金なども含めて考えましょう。
同じ返済額でも、金利や返済期間によって借入額は変わります。

具体的な計算手順と購入後の支出への備えは、中古マンションの住宅ローンはいくらまで借りるべき?で紹介しています。

また、金利タイプや金融機関の比較については、住宅ローンの選び方と審査のポイントで詳しく解説しています。

リフォーム費用も最初から予算に入れます

無理なく返せる借入額と、購入に使える自己資金が分かったら、その合計が「購入に使える総額」です。
物件価格の上限は、その総額から諸費用とリフォーム費用を差し引いて考えます。

筆者は売買契約の段階から、諸費用とリフォーム費用も住宅ローンで借りる前提で進めました。
リフォーム工事の見積もりは1,450万円で、最終的にリフォーム分として1,360万円を借り入れています。

物件価格だけで予算を決めてしまうと、購入後に工事費用を用意できず、希望していた改修をあきらめることにもなりかねません。

物件価格と工事費を合わせて予算を組む方は、中古マンション購入時のリフォーム・リノベーションの流れと費用も参考にしてください。
追加工事に備えた予算の組み方や、工事費の資金調達方法を紹介しています。

頭金はどのくらい必要?

自己資金・頭金・手付金は別のお金です

①自己資金:住宅購入のために自分で用意するお金全体
②頭金:物件価格のうち、住宅ローンを使わずに支払う部分
③手付金:売買契約を結ぶときに買主が売主に支払うお金。売買代金の一部に充てられるのが一般的です

手付金は、住宅ローンの融資が実行される前の売買契約時に支払います。
そのため、頭金なしで購入する場合でも、契約時点で手付金を用意できるようにしておきましょう。
筆者の場合、手付金は物件価格の5%にあたる130万円でした。

頭金なしで購入できる場合もあります

【フラット35】を利用して中古マンションを購入した人の手持金の平均は、全国で591.3万円、近畿圏で493.1万円でした。
購入価額に対して15%前後をまかなっている計算です。
(出典:住宅金融支援機構「2025年度 フラット35利用者調査」)

ただし手持金の額は年収や家族構成によって変わるため、「何%入れなければならない」というものではありません。
頭金を入れずに中古マンションを購入する人もいます。

金融機関によっては、物件価格の全額に加えて、諸費用やリフォーム費用まで含めて借り入れできる場合もあります。
ただし取り扱いは金融機関や商品によって異なるため、事前審査の段階で借りられる範囲を確認しておきましょう。

諸費用まで借りられる場合でも、融資前に支払う手付金や仲介手数料などは確認が必要です。諸費用・リフォーム費用を住宅ローンに組み込む方法で、借りられる費用と先に用意する現金を整理してください。

頭金は入れたほうがいい?

頭金を入れるかどうかは、「借入額を減らすこと」と「手元に現金を残すこと」のどちらを優先するかの判断になります。

メリットとデメリットを比べます

頭金を入れるメリットは次のとおりです。

  • 借入額が減り、毎月の返済額や総支払利息を抑えられる
  • 金利が上がったときの、返済額への影響を小さくできる
  • ローン商品によっては、融資率(物件価格に対する借入額の割合)が低いほど条件が有利になる場合がある

一方で、デメリットもあります。

  • 手元の現金が減り、急な出費や入居後の買い物に対応しにくくなる
  • 頭金を貯めるまで、購入のタイミングが遅くなることがある

筆者は頭金を入れず、手元資金を残しました

筆者は頭金を入れず、物件価格2,600万円に対して購入分2,750万円を借り入れました。
リノベーション費用や入居後の出費を考えると、手元資金を残しておいてよかったと感じています。

一方で、頭金を入れなかったぶん借入額は大きくなりました。
頭金を入れるかどうかは、「手元にいくら残すか」と「金利が上がっても返済を続けられるか」をセットで考えるのがおすすめです。

物件価格以外に何がかかる?

筆者が支払った諸費用の内訳

筆者の場合、仲介手数料・登記関係費用・住宅ローンの事務手数料の3つだけで185万2,400円でした。
物件価格2,600万円に対して、約7.1%にあたります。

仲介手数料は、不動産会社の仲介で購入する場合に支払う報酬です。
上限額は国の告示で決まっていて、物件価格が400万円を超える場合は「物件価格×3%+6万円」に消費税を加えた額になります。

筆者の2,600万円で計算すると92万4,000円ですが、実際に支払ったのは69万3,000円でした。

登記費用は、物件の名義を自分に変える手続きと、住宅ローンの担保を設定する手続きにかかる費用です。
住宅として使う物件には軽減措置があり、要件を満たせば名義変更の税率は0.3%、担保設定は0.1%に下がります。
(令和9年〈2027年〉3月31日まで)

筆者が司法書士に支払った登記関係費用は、55万4,400円でした。

住宅ローンの手数料には、保証料がかかるタイプと保証料はかからず借入額に応じた事務手数料がかかるタイプがあります。
筆者は後者で、事務手数料は借入額2,750万円の2.2%にあたる60万5,000円でした。
あとから借りたリフォーム分1,360万円にも、別に29万9,200円がかかっています。

このほか、火災保険料や印紙税、固定資産税などの清算金、引き渡し後に届く不動産取得税もかかります。
筆者が取った火災保険の見積もりでは、保険期間5年・一括払いの3つのプランで16万7,400円〜27万6,240円と、10万円以上の差がありました。

売買契約書の印紙税は、契約金額が1,000万円超5,000万円以下の場合は1万円です。
(令和9年〈2027年〉3月31日までの軽減措置)

なお筆者の住宅ローンは電子契約だったため、契約書の印紙税はかかりませんでした。

税金の軽減や住宅ローン控除は、物件の条件や入居時期によって適用が変わります。
中古マンションの住宅ローン控除と税金では、購入前に確認したい条件と、入居後の確定申告の手続きを紹介しています。

諸費用はいつ支払う?

諸費用は、一度にまとめて支払うわけではありません。

①売買契約時:手付金、売買契約書の印紙代
②引き渡し(決済)時:残代金、仲介手数料、登記費用、住宅ローンの手数料、火災保険料、清算金など
③引き渡し後:不動産取得税、引っ越し費用、家具・家電の購入費など

筆者の場合、残代金・仲介手数料・登記関係費用は、引き渡しの日に住宅ローンの口座からまとめて振り込まれました。
一方で、売買契約時の手付金130万円は、融資が実行される前なので自分の現金から支払っています。
つまり、諸費用まで借りられる場合でも、契約の時点ではまとまった現金が必要です。

決済日の支払いとあわせて、物件の最終確認や鍵の受け取りなど、当日までに必要な準備も把握しておきましょう。
中古マンションの契約後から引き渡し・入居までの流れで、手続きの順序や確認事項を紹介しています。

購入後の毎月はいくらかかる?

住居費は「ローン返済+管理費・修繕積立金」で考えます

筆者の場合、借り入れ当初の金利で計算した毎月の返済額は、購入分が4万5,149円、リフォーム分が3万4,854円でした。
これに管理費(月9,000円)と修繕積立金(月1万5,150円)が加わり、毎月の住居費は約10万4,000円です。

購入分の借入額2,750万円のうち1,000万円をボーナス返済分にしたため、年2回のボーナス月には15万3,624円が加わります。
毎月の返済額は抑えられますが、そのぶんボーナス月の負担は大きくなります。

ボーナスが減っても返済を続けられるかを確認したうえで、比率を決めるのがおすすめです。
管理費や修繕積立金は、購入後もずっと同じ金額とは限りません。

筆者の物件でも、重要事項説明書に管理費の値上げ予定が記載されていました。
また、購入後にリノベーションをしてから住む場合は、工事が終わるまでの住まいの費用とローン返済が重なることもあります。

その期間の家賃をどう工面するかも、あらかじめ考えておきましょう。

管理費・修繕積立金の金額や値上げ予定、滞納状況は、購入前に書類で確認しておきましょう。
中古マンションの重要事項説明書・管理に係る重要事項調査報告書の見方で、それぞれの書類で確認したいポイントを整理しています。

無理のない予算にするには?

これから購入予算を考える方は、次の順番で進めると整理しやすくなります。

 1.管理費・修繕積立金を含めて、毎月無理なく払える住居費を決める
 2.購入後も手元に残しておきたい貯蓄額を決める
 3.事前審査で、金利が上がった場合の返済額と、借りられる範囲を確認する
 4.気になる物件が見つかったら、不動産会社に諸費用を含めた資金計画を出してもらう
 5.重要事項説明書で、管理費・修繕積立金の値上げ予定や修繕計画を確認する

とくに意識しておきたいのは、物件価格だけで予算を決めないこと、ボーナス返済や将来の金利に頼りすぎないことです。

予算とあわせて、希望するエリアや間取り、築年数などの条件も整理しておきましょう。
中古マンション購入前の事前準備6つのポイントで、物件探しを始める前に考えておきたいことを紹介しています。

中古マンションの購入予算まとめ

中古マンションの購入には、物件価格のほかに諸費用がかかります。
筆者の場合、主な3項目だけで物件価格の約7%になりました。

総額のつかみ方なら、物件価格+諸費用+リフォーム費用。
諸費用の目安なら、物件価格の7%前後。
頭金の判断なら、手元にいくら残すか。
気にかけておきたい点なら、契約時に必要な現金と、金利が上がったときの返済額。

物件を探し始める前に、この4つを確かめてください

✔ 管理費・修繕積立金を含めた、毎月無理なく払える住居費
✔ 購入後も手元に残しておきたい貯蓄額
✔ 事前審査で、諸費用やリフォーム費用まで借りられるか
✔ 売買契約時に用意できる現金(手付金)

契約時の現金を準備する際は、申込証拠金と手付金の違いや、それぞれを支払うタイミングも確認しておきましょう。
中古マンションの購入申し込みから売買契約までの流れと注意点で、契約までに必要な準備を解説しています。

購入予算が決まったら、中古マンション購入までの全体の流れも確認しておきましょう。
物件探しから内見、購入申し込み、売買契約、引き渡しまで、各段階で必要な準備を紹介しています。

北摂エリアで中古マンションを探している方へ

中古マンションの購入では、物件そのものだけでなく、周辺の住環境や交通アクセス、買い物環境なども重要な検討ポイントです。

北摂エリアで住まいを探している方は、各市や駅周辺の特徴も参考にしてみてください。

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