中古マンションの相場・適正価格はどう調べる?価格の比較方法と注意点を解説

中古マンションの相場・適正価格

執筆:北摂住まいガイド編集部/中古マンション担当ライター
中古マンションの購入経験があるライターが、自身の経験をもとに、購入までの流れや必要な準備、物件選びの注意点などを解説しています。

監修・編集:みやのぶ
北摂住まいガイド運営者。記事内容を確認し、自治体や公的機関、金融機関などの公式情報をもとに、掲載情報の正確性を確認しています。

中古マンションを探していると、

「この価格は相場より高いのかな?」
「同じくらいの広さなのに、なぜ価格が違うの?」
「今出ている物件の価格を、そのまま相場として考えていいの?」

と、価格について疑問に思うことがあるのではないでしょうか。

中古マンションの価格は、築年数や駅からの距離、専有面積、階数、方角、眺望、間取り、室内の状態など、さまざまな条件によって変わります。

そこでこの記事では、中古マンションの「相場」と「適正価格」の考え方や、実際に価格を調べる方法を紹介します。

国土交通省の「不動産情報ライブラリ」や不動産情報サイトを使いながら、周辺の物件と比較して、自分で価格の妥当性を考える方法を見ていきましょう。

【この記事で分かること】
この記事では、中古マンションの相場の調べ方と、気になる物件の価格が妥当かを考えるための比較方法を紹介します。

✓ 相場・適正価格の考え方と、売出価格・成約価格・査定価格の違い
✓ 不動産情報ライブラリと不動産情報サイトを使った調べ方
✓ 類似物件の比較ポイントと、平米単価・坪単価の計算方法
✓ 相場より安い・高い物件の見方と、納得できる価格の考え方

目次

中古マンションの「相場」と「適正価格」とは?

マンション外観

まずは、中古マンションの価格を考えるうえで知っておきたい「相場」と「適正価格」の違いを整理しましょう。

中古マンションの「相場」とは?

中古マンションの相場とは、同じエリアや似た条件の物件が、どのくらいの価格で取引されているのかを知るための目安です。

例えば、同じエリアで似た条件の物件をいくつか調べたとき、多くの物件が集まっている価格帯が、その周辺の相場の目安になります。

ただし、中古マンションは同じエリアにあるからといって、すべて同じ価格になるわけではありません。

築年数や駅からの距離、専有面積、階数、方角、眺望、間取りなどの条件によって価格は変わります。

そのため、相場は「この価格なら必ず適正」という一つの金額ではなく、似た条件の物件と比較しながら価格帯をつかむためのものと考えるとよいでしょう。

「売出価格」「成約価格」「査定価格」の違い

中古マンションの価格を見るときは、「売出価格」「成約価格」「査定価格」を区別することが大切です。

売出価格とは、不動産情報サイトなどに掲載されている、売主が希望する販売価格です。

査定価格とは、不動産会社が物件の条件や周辺の取引事例などをもとに見積もる価格で、売主が売出価格を決める際の参考になります。

成約価格とは、売主と買主が合意して、実際に売買契約が成立した価格です。

例えば、3,000万円で売り出されていても、売主と買主が条件を調整した結果、別の価格で成約することがあります。

そのため、現在の売出価格だけで相場を判断するのではなく、実際の取引に近い成約価格もあわせて確認することが大切です。

買主が価格の妥当性を考えるときは、査定価格だけでなく、実際に取引された成約価格や周辺の物件価格を比較することが参考になります。

「適正価格」は1つの金額ではない

中古マンションの適正価格を、「この物件なら○○万円」と一つの金額で決めることは簡単ではありません。

同じマンションでも、階数や方角、眺望、間取り、室内のリフォーム状況などによって価格が変わるからです。

また、同じ物件でも取引時期や個々の取引事情によって、実際の価格が異なることがあります。

そのため、周辺の相場を確認したうえで、その物件の条件に対して価格が妥当かどうかを考えることが大切です。

中古マンションの相場を調べる2つの方法

マンションの相場を調べる

中古マンションの相場を調べるときは、過去の取引価格と現在の売出価格の両方を見てみましょう。

① 国土交通省「不動産情報ライブラリ」で取引価格を調べる

過去に中古マンションがどのくらいの価格で取引されたのかを調べるには、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」が参考になります。

確認できる価格情報には、次の2種類があります。

  • 不動産取引価格情報:取引当事者へのアンケート調査をもとにした情報で、四半期ごとに公表されています。
  • 成約価格情報:指定流通機構(レインズ)が保有する、実際に売買が成立した取引の情報をもとにしています。

検索するときは、調べたい地域や価格情報の区分、取引時期などを指定します。

中古マンションの場合は、「種類」で「中古マンション等」を選びましょう。

検索結果では、価格のほか、専有面積や間取り、最寄り駅、駅からの距離、建築年などを確認できます。

ただし、情報の種類や事例によって、記載されている項目は異なります。

気になる事例は「詳細表示」を開くと、さらに詳しい情報を確認できます。

私も実際に調べてみましたが、思っていたより簡単に検索できました。

ただし、どちらの価格情報も、個別の物件が特定できないよう加工されています。

そのため、検討中のマンションや住戸そのものの取引価格を確認できるとは限りません。

表示された価格をそのまま「この物件の適正価格」と考えるのではなく、立地や築年数、広さなどが近い事例をいくつか比較しましょう。

取引時期の違いにも注意しながら、周辺の価格帯をつかむために活用することが大切です。

出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」

② 不動産情報サイトで現在売り出されている物件を比較する

次は、今どのくらいの価格で売り出されているのかを見てみましょう。

SUUMOなどの不動産情報サイトで、検討しているエリアの中古マンションを検索します。

私自身も不動産情報サイトを見比べているうちに、地域によって価格帯が違うことや、同じくらいの価格でも築年数や広さなどの条件が違うことが少しずつわかってきました。

実際に物件を見ていくと、

「このくらいの広さなら、この価格帯が多いな」
「駅に近い物件は高めだな」
「同じくらいの価格でも、築年数や広さが違うな」

と、価格差が生まれている理由も見えてきます。

ただし、不動産情報サイトに掲載されているのは、あくまで売出価格です。

実際の取引価格とは異なる場合があるため、過去の取引価格や成約価格とあわせて見ることが大切です。

また、気になる物件については、不動産会社に近い条件の成約事例を確認してもらう方法もあります。

不動産会社から提示された事例だけで判断せず、不動産情報ライブラリや不動産情報サイトなど、複数の情報と照らし合わせながら確認するとよいでしょう。

類似物件と比較するときに見るポイント

マンション室内

中古マンションの価格を比較するときは、価格だけでなく、条件が似ている物件同士を比べることが大切です。

築年数

一般的に、築年数が浅い物件は価格が高めになりやすく、築年数が古い物件は価格が抑えられていることがあります。

ただし、築年数だけで判断せず、室内の状態やリフォームの有無なども確認しましょう。

駅からの距離

駅から近い物件は、通勤や通学などで駅を利用しやすいため、同じような広さや築年数でも価格差につながることがあります。

駅から離れるほど価格が抑えられる場合もあるため、自分にとって許容できる距離かを確認しましょう。

専有面積・間取り

同じ価格でも専有面積が広ければ、価格だけを見たときとは印象が変わります。また、同じ広さでも間取りによって使いやすさは異なります。

階数・方角・日当たり・眺望

同じマンションでも、階数によって日当たりや眺望などの条件が変わるため、価格差が生じることがあります。

方角や周囲の建物なども含めて、実際の住み心地をイメージしながら比較しましょう。

室内の状態

同じ築年数でも、室内がリフォーム・リノベーションされているかどうかで、価格や購入後の手入れの必要性が変わります。

リフォーム済みの場合は、どこまで工事されているのかも確認しておきましょう。

リフォーム履歴については、売主や仲介会社に確認できます。

室内の状態は、実際に内見して確認することも大切です。
設備の状態や日当たり、収納など、現地で見るポイントは、中古マンションの内見チェックポイントで詳しく紹介しています。

管理状態・管理費・修繕積立金

中古マンションでは、室内だけでなくマンション全体の管理状態も確認したいポイントです。

管理費や修繕積立金の金額だけでなく、修繕計画や管理状況も確認し、価格とあわせて考えましょう。

修繕計画や管理状況をどのように確認すればよいかは、中古マンションの管理状態を確認する方法で紹介しています。
書類と共用部分の両方から、購入前に確認したいポイントを整理できます。

駐車場の条件

車を利用する場合は、駐車場の有無だけでなく、月額料金や空き状況、車のサイズ制限なども確認しましょう。

物件価格が同じでも、駐車場の条件によって毎月の負担が変わるため、車を使う家庭では比較しておきたいポイントです。

このように、価格を比べるときは、「いくら違うか」だけでなく、「なぜ違うのか」を見るようにしましょう。

坪単価・平米単価で比較する方法

家の坪単価を計算

中古マンションの価格を比較するときは、物件価格だけでなく、1㎡あたりの価格(平米単価)を見る方法もあります。

平米単価は、次の計算で求められます。

物件価格 ÷ 専有面積(㎡)=平米単価

例えば、3,000万円で60㎡の中古マンションなら、

3,000万円 ÷ 60㎡=50万円/㎡

となります。

同じエリアで似た条件の物件を比べるときに平米単価を見ると、広さが違う物件でも価格を比較しやすくなります。

坪単価で比較する場合は、1坪=約3.3058㎡として計算します。

例えば、平米単価が50万円なら、

50万円/㎡ × 3.3058㎡ ≒ 約165万円/坪

となります。

平米単価は、面積の異なる物件を比較するときの目安になります。ただし、単価だけで価格の妥当性を判断することはできません。

たとえば、

  • 面積が小さい物件は、平米単価が高く出やすい
  • 築年数や駅からの距離が違う物件同士では、単価だけを比べても価格差の理由が分かりにくい
  • 同じくらいの平米単価でも、階数や方角、眺望、室内の状態などによって住みやすさや価格は変わる

といった点に注意しましょう。

単価は価格を比較するためのひとつの目安として使い、最後は物件全体の条件を見て判断しましょう。

相場より安い・高い中古マンションはどう見る?

相場と比べて価格が安い物件、高い物件を見つけたときは、まず比較対象の条件が近いかを確認しましょう。

例えば、専有面積が小さいため総額が安くても、平米単価では割安とは限りません。

築年数や立地、広さなどの違いを整理したうえで、その価格になっている理由を確認することが大切です。

相場より安い場合

価格が安い理由として、次のようなものが考えられます。

  • 駅から遠い
  • 築年数が古い
  • 低層階である
  • 日当たりや眺望などの条件が異なる
  • 専有面積が小さい
  • 室内のリフォームが必要
  • 管理費や修繕積立金などの負担が大きい

安い物件を見つけたら、「なぜ安いのか」を確認してみましょう。

例えば、築年数が古くても室内がリフォーム済みなら、価格とのバランスに納得できるかもしれません。

一方で、購入後にリフォームが必要なら、その費用も含めて考える必要があります。

管理状態や修繕計画などについては、仲介会社から取り寄せる「管理に係る重要事項調査報告書」などで確認できる場合があります。

相場より高い場合

価格が高い理由として、次のようなものが考えられます。

  • 駅から近い
  • 築年数が浅い
  • 高層階である
  • 角部屋である
  • 日当たりや眺望がよい
  • 専有面積が広い
  • リフォームやリノベーションがされている
  • 設備や室内の状態がよい

高い物件を見つけた場合も、「高いから割高」とすぐに判断するのではなく、その価格に見合う条件があるかを確認しましょう。

例えば、同じマンションの別の部屋と比べて、階数や広さ、室内の状態などにどのような違いがあるのかを見ると、価格差の理由がわかりやすくなります。

また、権利関係などは重要事項説明書で確認できます。

売出価格の変更や値下げ履歴が気になる場合は、掲載サイトで過去の価格を確認できるか調べてみましょう。

履歴が表示されていない場合は、仲介会社に価格変更の有無や時期を尋ねる方法もあります。

大切なのは、「安いからお得」「高いから割高」と決めつけないことです。

価格差が生まれている理由を確認し、その条件が自分にとって気になるものなのか、価値を感じるものなのかを考えてみましょう。

相場を知ったうえで、自分にとって納得できる価格か考える

リビングで家族と談笑

ここまで価格の比較方法を紹介しましたが、中古マンションの価格を考えるときは、相場より高いか安いかだけで判断する必要はありません。

先ほど紹介したように、私も不動産情報サイトで周辺の物件を見比べながら、価格差が生まれている理由を考えるようにしていました。

私が探したエリアでは、主要駅に近い物件は価格が高く、予算内で探すと狭すぎる物件もありました。

そこで、価格だけでなく、物件の条件とあわせて比較することにしました。

最終的に選んだ物件は、築年数は少し古く、以前は会社として使われていた物件でした。

内見したときには、室内はそれほど古びていないと感じました。

リフォーム済みで、価格のわりにリビングが広めだったことや、日当たりがよかったことも、納得できるポイントでした。

また、主要駅から乗り換えて2駅の場所を選んだことで、主要駅に近い物件と比べて価格を抑えやすくなりました。

駅からは徒歩6分で、通勤時間は主要駅周辺に住む場合より20分ほど長くなります。

それでも、実家に近いことや、室内の状態、広さ、日当たりを考えると、この価格なら納得できると判断しました。

このように、相場より安いか高いかだけでなく、価格と物件の条件を照らし合わせて、自分にとって納得できる価格かを考えることが大切です。

まとめ

中古マンションの価格を調べるときは、現在の売出価格だけを見るのではなく、周辺の物件や過去の取引価格と比較することが大切です。

まずは不動産情報サイトで現在売り出されている物件を見比べ、地域の価格帯をつかみましょう。

さらに、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で過去の取引価格などを確認すると、価格を判断する材料が増えます。

そのうえで、築年数や駅からの距離、専有面積、階数、方角、眺望、室内の状態、管理状態など、価格差が生まれている理由を確認します。

平米単価や坪単価も比較の目安になりますが、単価だけで適正価格を決めることはできません。

相場を知り、価格差の理由を確認したうえで、自分が大切にしたい条件と価格のバランスに納得できるかを考えることが、納得できる中古マンション選びにつながります。

購入時の価格に加えて、将来の売却も見据えて物件を比較したい方は、中古マンションの資産価値と売却しやすさも参考にしてください。
立地や間取り、住戸の条件など、購入希望者の検討に影響するポイントを紹介しています。

また、相場の確認とあわせて、物件探しから契約・引き渡しまでの手順を把握したい方は、中古マンション購入までの流れをご覧ください。

北摂エリアで中古マンションを探している方へ

中古マンションの購入では、物件そのものだけでなく、周辺の住環境や交通アクセス、買い物環境なども重要な検討ポイントです。

北摂エリアで住まいを探している方は、各市や駅周辺の特徴も参考にしてみてください。

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