執筆:北摂住まいガイド編集部/中古マンション担当ライター
中古マンションの購入経験があるライターが、自身の経験をもとに、購入までの流れや必要な準備、物件選びの注意点などを解説しています。
監修・編集:みやのぶ
北摂住まいガイド運営者。記事内容を確認し、自治体や公的機関、金融機関などの公式情報をもとに、掲載情報の正確性を確認しています。
中古マンションの売買契約が終わると、「あとは引っ越すだけ」と思うかもしれません。
しかし、契約後には住宅ローンの本審査や金融機関との契約、残代金の支払い、所有権移転登記など、いくつかの手続きがあります。
また、売買契約から引き渡しまでの期間は、物件の状況や住宅ローンの利用、売主の退去時期などによって異なります。
SUUMOの不動産購入Q&Aには、空き家なら1〜1.5か月程度、売主が入居中なら2〜3か月程度とする不動産会社の回答があります。一方、中古の空き家なら最短1か月程度とする回答もあり、必要な期間は条件によって異なります。
出典:SUUMO「不動産購入Q&A 購入から入居まではどれくらいの期間が必要?」
入居したい時期が決まっている場合は、契約前に引き渡し時期を確認しておきましょう。
ここでは、売買契約後から引き渡し、入居までの流れを順番に解説します。
【この記事で分かること】
この記事では、中古マンションの売買契約後から引き渡し・入居までに必要な手続きを紹介します。
✓ 住宅ローンの本審査から契約までの流れ
✓ 引き渡し前に確認したい物件と設備の状態
✓ 決済・登記・鍵の受け取りで行うこと
✓ 引っ越しまでに進めたい入居準備
中古マンションの契約後から入居までの流れ

中古マンションの売買契約を結んだ後は、住宅ローンの手続きや決済、物件の引き渡しなどを進めます。
大まかな流れは次のとおりです。
①売買契約を結ぶ
②住宅ローンの本審査を受ける
③本審査承認後、金融機関と正式な契約を結ぶ
④引き渡し前に物件を最終確認する
⑤決済日に残代金や諸費用を支払う
⑥所有権移転登記の申請に必要な手続きを進め、物件の引き渡しを受ける
⑦引き渡し後、入居に向けた準備をする
⑧引っ越し・入居する
ただし、実際の手続きの順番や必要な準備は、住宅ローンの利用状況や売買契約の内容などによって異なる場合があります。
ここからは、それぞれの段階で必要になる手続きを順番に見ていきましょう。
売買契約後に住宅ローンの本審査を進める
住宅ローンを利用して中古マンションを購入する場合、売買契約を結んだ後に金融機関の本審査を受けます。
本審査では、住宅ローンを利用できるかどうかについて、金融機関が正式に審査します。
売買契約後は、本審査から融資を受けるまでに必要な手続きを進めていきます。
住宅ローンの本審査を受ける
売買契約を結んだ後、買主は金融機関に必要書類を提出して、住宅ローンの本審査を受けます。
事前審査を受けていた場合でも、本審査では改めて必要な確認が行われます。
必要な書類や手続きは金融機関によって異なるため、案内に沿って準備しましょう。
本審査に向けた必要書類や日程の組み方は、住宅ローン事前審査から契約までの準備で紹介しています。
また、金利タイプや審査で確認される項目は住宅ローンの選び方と審査のポイントで詳しく解説しています。
本審査に通ったら金銭消費貸借契約を結ぶ
本審査が承認されたら、買主は金融機関と金銭消費貸借契約を結びます。
金銭消費貸借契約とは、金融機関から住宅ローンを借りるための正式な契約です。
契約では、借入金額や返済期間、金利など、住宅ローンの借り入れに関する内容を確認します。
この手続きが済むと、決済日に融資を受けるための準備が整います。
住宅ローンの本審査や金銭消費貸借契約の具体的な手続きは、金融機関によって異なります。詳しい内容や必要書類については、利用する金融機関に確認しましょう。
引き渡し前に物件を最終確認する

決済・引き渡しの前には、購入する中古マンションの状態を最終確認します。
この確認では、契約時に確認した内容と実際の物件の状態に違いがないかをチェックします。
契約時から物件の状態が変わっていないか確認する
決済・引き渡しの前に、買主は不動産会社などと一緒に、売買契約を結んだときから物件の状態に変化がないかを確認します。
たとえば、契約時にはなかった傷や破損がないか、約束されていた補修が行われているかなどを確認します。
中古マンションはすでに使用されていた物件のため、契約時に確認した状態と、引き渡し時の状態が一致しているかを見ておくことが大切です。
付帯設備表と実際の設備を確認する
中古マンションの売買では、エアコンや給湯器など、物件に付属する設備について付帯設備表で確認することがあります。
最終確認では、付帯設備表に記載されている設備が実際にあるか、内容に違いがないかを確認します。
付帯設備表に記載された設備が残っているか、契約時に撤去するとされた設備が残っていないかを確認しましょう。家具や荷物など、設備以外の残置物については、次の項目で確認します。
室内や設備を見る際の確認項目を整理したい方は、中古マンションの内見チェックポイントも参考にしてください。
撤去予定のものが残っていないか確認する
売主が引き渡しまでに撤去すると決めていた家具や荷物などがある場合は、それらが予定どおり撤去されているか確認します。
また、契約時に残すとされた設備や物品についても、実際に残っているか確認します。
最終確認は、購入するかどうかを判断するための内見とは目的が異なります。
契約した内容どおりの状態で引き渡されるかを確認するためのチェックと考えるとわかりやすいでしょう。
気になる点が見つかった場合は、写真を撮るなどして状態を記録し、その場で不動産会社などに確認しておきましょう。
契約時の内容と異なる点があるときは、引き渡しを受ける前に対応方法を確認しておくことが大切です。
引き渡し後に不具合を見つけた場合に備え、売主の責任の範囲や通知期限も確認しておきましょう。
中古マンションの瑕疵・契約不適合責任とは?では、契約内容との照合や、売主への連絡手順を紹介しています。
決済日に残代金と諸費用を支払う
引き渡しに向けた決済では、購入代金のうち、まだ支払っていない残代金を支払います。
あわせて、購入にともなって必要になる諸費用の支払いや、固定資産税・管理費などの精算を行う場合があります。
決済日に何を支払うのかは、売買契約の内容や利用する金融機関などによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
残代金を支払う
決済日に、買主は売買代金から契約時に支払った手付金などを差し引いた残りの金額を支払います。
住宅ローンを利用する場合は、金融機関から融資を受け、その資金を使って残代金を支払う流れになります。
決済日に必要な金額や振込方法などは、事前に不動産会社や金融機関に確認しておきましょう。
購入時の諸費用を支払う
中古マンションの購入では、物件価格以外にもさまざまな費用が発生します。
たとえば、住宅ローンを利用する場合の金融機関に関する費用や、登記に関する費用などがあります。
諸費用の支払い時期は、それぞれの項目によって異なります。
すべてを決済日にまとめて支払うとは限らないため、何をいつ支払うのかを確認しておきましょう。
購入に必要なお金や支払うタイミングを整理したい方は、中古マンションの頭金・諸費用と支払い時期も確認しておきましょう。
固定資産税や管理費などを精算する
中古マンションの売買では、固定資産税や管理費、修繕積立金などについて、売主と買主の間で精算する場合があります。
たとえば、売主がすでに支払っている費用について、引き渡し日以降の買主負担分を精算するケースがあります。
ただし、何をどのように精算するかは、売買契約の内容などによって異なります。
決済前に、精算する項目と金額を確認しておきましょう。
所有権移転登記を行い、マンションの引き渡しを受ける

決済では、残代金の支払いとあわせて、所有権移転登記に必要な手続きを進めます。
所有権移転登記を行う
所有権移転登記とは、売主から買主へ所有権が移ったことを登記記録に反映する手続きです。
住宅ローンを利用する場合は、抵当権の設定など、住宅ローンに関連する登記手続きも行います。
登記手続きは、司法書士などの専門家に依頼して進めるのが一般的です。
決済後に鍵や設備・管理関係の書類を受け取る
残代金の支払いや登記などの必要な手続きが進むと、売主から買主へ物件の鍵が引き渡されます。
あわせて、設備の取扱説明書や保証書、マンションの管理に関する書類などを受け取る場合があります。
何を受け取るのかは物件や契約内容によって異なるため、受け取った書類をその場で確認しておくと安心です。
受け取った書類は、入居後に設備を使ったり、管理会社へ問い合わせたりするときに必要になる場合があるため、まとめて保管しておきましょう。
特に設備の保証書や取扱説明書は、故障や使い方が分からないときに必要になることがあります。入居後すぐに使う設備の書類は、すぐ取り出せる場所にまとめておくと便利です。
また、マンションの管理規約などは、入居後の生活ルールを確認するためにも一度目を通しておきましょう。
引き渡し後から入居までに準備すること

マンションの引き渡しを受けて鍵を受け取ったら、入居に向けた準備を進めます。
引っ越しの日程だけでなく、電気・ガス・水道などのライフラインや、リフォームをする場合の工事日程も確認しておきましょう。
電気・ガス・水道の手続きをする
電気・ガス・水道の使用開始日は、引き渡し日と引っ越し日を確認したうえで、事前に手配しておきましょう。引き渡し後から入居まで日数が少ない場合は、鍵を受け取ってから申し込むと希望日に間に合わないこともあります。
特にガスは、使用開始時に立ち会いが必要になる場合があります。引っ越し当日から使えるよう、余裕をもって手続きをしておきましょう。
私自身も中古マンションを購入したときは、電気・ガス・水道の手続きを自分で行いました。ガスの開栓には立ち会いが必要だったため、引っ越しの日程に合わせて手配しました。
引っ越しの日程を決める
決済日と入居日は、必ずしも同じになるとは限りません。
引き渡し後に掃除をしたり、必要な準備を済ませたりしてから引っ越すこともできます。
私の場合も、鍵を受け取った日にそのまま入居したわけではなく、引っ越し前に購入したマンションへ掃除に行きました。
実際に購入してみると、「契約が終わればすぐに引っ越せる」というわけではないのだと感じました。
引っ越し業者を利用する場合は、希望する日程が決まったら早めに予約しておきましょう。特に3月・4月などの繁忙期は予約が集中するため、希望日に予約できない場合があります。
リフォームをする場合は工事の予定を確認する
購入した中古マンションをリフォーム・リノベーションする場合は、入居前に工事を行うケースがあります。
工事開始日や工事完了日を確認し、引っ越しまでのスケジュールを調整しておきましょう。
マンションでは、管理規約によって工事の時間帯や内容、申請方法などが定められている場合があります。
工事を予定している場合は、事前に管理規約や管理会社などに確認しておきましょう。
施工会社への相談から工事・入居までの段取りは、中古マンション購入時のリフォーム・リノベーションの流れで詳しく紹介しています。
住所変更などの必要な手続きを確認する
引っ越しにともなって、住民票の異動や郵便物の転送、勤務先への住所変更などの手続きも必要になります。
また、マンションによっては、管理会社や管理組合への入居手続きが必要になる場合があります。
手続きごとに提出先や期限が異なります。住民票の異動は転居先の自治体の案内を、管理会社・管理組合への届出はマンションの案内を確認しておきましょう。
中古マンションの引き渡し・入居準備で注意したいこと

中古マンションの購入では、売買契約を結んだ後にもいくつかの手続きがあります。
特に、次の点はあらかじめ確認しておきましょう。
売買契約を結んでもすぐに入居できるとは限らない
売買契約の締結後は、住宅ローンの本審査や金銭消費貸借契約、決済、所有権移転登記などの手続きを進めます。
そのため、契約日と入居日が同じになるとは限りません。
入居予定日を決めるときは、決済・引き渡しの日程や、引っ越しの準備なども含めてスケジュールを確認しましょう。
引き渡し前の最終確認を忘れない
引き渡し前の最終確認では、契約時から物件の状態が変わっていないか、撤去予定のものが残っていないか、付帯設備表の内容と実際の設備が一致しているかなどを確認します。
購入するかどうかを判断するための内見とは、目的が異なります。
気になる点があれば、そのままにせず、不動産会社などに確認しておきましょう。
固定資産税や管理費などの精算内容を確認する
固定資産税や管理費、修繕積立金などについては、売主と買主の間で精算する場合があります。
ただし、精算する項目や方法は売買契約の内容などによって異なります。
中古マンションだからといって精算方法が一律に決まっているわけではないため、契約書や決済前の案内などで確認しましょう。
まとめ:中古マンションの引き渡しから入居までの流れ
中古マンションは、売買契約を結んだらすぐに入居できるわけではありません。
住宅ローンの本審査や金銭消費貸借契約、引き渡し前の最終確認、決済、所有権移転登記など、いくつかの手続きを順番に進めます。
契約から引き渡しまでの期間や手続きの順番は、住宅ローンや売買契約の内容などによって異なる場合があります。
あらかじめ全体の流れを把握し、次に必要な手続きを確認しながら準備を進めましょう。
また、引き渡し後には、電気・ガス・水道の手続きや引っ越しなど、入居に向けて準備することもあります。
中古マンションの購入では、売買契約から入居までを一つの流れとして考え、余裕を持ってスケジュールを組むことが大切です。
契約前の準備も含めて全体の流れを振り返りたい方は、中古マンション購入までの流れをご覧ください。
物件探しから購入申し込み、売買契約、引き渡しまでの手順をまとめています。
また、物件選びの判断基準を確認したい方は、中古マンションの選び方と確認ポイントも参考にしてください。
立地や築年数、管理状態など、購入前に比較しておきたい項目を紹介しています。
北摂エリアで中古マンションを探している方へ
中古マンションの購入では、物件そのものだけでなく、周辺の住環境や交通アクセス、買い物環境なども重要な検討ポイントです。
北摂エリアで住まいを探している方は、各市や駅周辺の特徴も参考にしてみてください。


